立体表示装置

大学3年の時にいろいろ考えてた、3D表示装置についての話。
特に専攻していたわけでもないので用語とかは適当ですが。



基本となるの装置は「モノクロ液晶スリット」と「ディスプレイ」。
ディスプレイじゃなくてモニターの方が正しいのかな。
文献とか見るとLCDと書いてあるのを見かけますが。
スリットはべつに黒い紙に穴をあけたようなのでもいいのですが、
スリット位置を動かしたかったのと、 ディスプレイと同期を取りたかったので、
電子的に制御のしやすい液晶がいいかなと。

この装置は、スリットと仮想光源を結んだ直線とディスプレイ平面が、
交わるところを光らせることで、光源を再現するというのが基本の仕組み。
図には書いてないけど、 仮想光源をディスプレイ面よりも前に置くことも出来ます。
次がみそで、スリット位置を動かし、 それに合わせてディスプレイの表示も切り替えます。
そうすることで、 様々な位置から仮想光源を観察することが可能になります。
つまり、眼鏡もいらないし、観察場所も限定されないということです。
ただ、正常観察範囲からはずれて観察する(急角度から画面を見る)と、
ちゃんとした像が確認できなくなります。
正常観察範囲の角度は、
「スリット間の距離」と「ディスプレイ−スリット間の距離」の比
で決まります。

まあでも、やっぱりウィークポイントがあるわけで、
スリットのある位置からしかディスプレイが見えないので、
どうしても像が暗くなります。
部屋を真っ暗にして、残像効果を最大限に利用するとかしないと。
スリットの数を増やすにしても、そうすると斜めから見れなくなる。
スリットをディスプレイに近づければ観察できる角度は広がるが、
その分、角度に対する画質が悪くなり、光源位置の再現性が落ちる。
また、像のリフレッシュレートも問題で、
ディスプレイの垂直同期が80Hzで、 スリットの位置を16回切り替えるとすると、
立体像が秒間たった5Hzしか得られない。
現在のテレビの、20〜30Hzにはほど遠い。
しかも画質をあげようとして、ディスプレイの画質をあげて、
スリットを細くして、スリットの切り替え位置を増やすと、
より薄暗く、しかもリフレッシュレートの問題は深刻だ。
そもそも、光の通、不通をほぼ完全にできる液晶はあるのだろうか。

おそらくこんなようなことは、日立や松下なんかはもうすでに考えていて、
特許とか取っているんだろうな。
もし取ってなかったら、誰も特許取らないで。
机上の空論よりも実際にどうなるかが見てみたい。
ああ、どこかの企業がこれを見て、試作品でも作ってくれないかな。