じゃんけんプログラムの続編を考える2

前述のグリコ方式でのじゃんけんの場合でも、より勝てればよいので、
前のじゃんけんプログラムでもよさそうな感じはするのだが、
これではちょっとまずいことが起こる。

例として、相手がグチパを(\frac{5}{12},\frac{2}{12},\frac{5}{12}) の確率で出した場合、
じゃんけんプログラムは相手の出し手の確率に従うので、
やがて、グチパを(\frac{2}{12},\frac{5}{12},\frac{5}{12}) の確率で出すようになる。
このとき、1回あたりの得点差の期待値は-\frac{1}{12}と、 なんと負数になってしまう。
1000回やると80点ほど負ける計算だ。

やっぱり相手の出し手を読むだけじゃなくて、
ちゃんと駆け引きをしなければならないようだ。


そこで、駆け引きをするときの材料になりそうなものが、 前回ちょっとふれた均衡解。
計算の結果、このグリコ方式では、グチパを (\frac{1}{4},\frac{1}{4},\frac{2}{4})の確率で出すと、
どんな戦略が相手でも、互いに期待値は0である。

普通のじゃんけんで癖のある相手に勝てるように、
均衡解から少しでも偏った戦略を持った相手なら、 勝つ方法があるんじゃないかなと思う。